「とにかく」って言葉、日本語でも日常会話でよく使いますよね。
この一言には「話の要点に戻る」「結論を述べる」「状況に関わらず」などなど…。実はさまざまな意味が込められているんです。そのため、英語でも状況に応じて使い分けるフレーズがたくさんあるんですよ!
この記事では、日本語の「とにかく」に対応する英語表現を、シーン別・ニュアンス別に詳しく紹介していきます。
英会話やビジネスシーンでもすぐに使える表現ばかりなので、お気に入りの表現を見つけてくださいね!
1. 「とにかく」の基本的な英語表現
✓ Anyway
最も一般的な「とにかく」の訳語です。特に話題を変えたり、元の話に戻したりするときによく使われます。気の置けない友達との会話でも使いやすい表現。
Anyway, let’s get back to our discussion.
「とにかく、話し合いに戻ろうか」
I don’t know if it will work, but anyway, let’s try it.
「うまくいくかどうかわからないけど、とにかくやってみようよ」
✓ Anyhow
「Anyway」とほぼ同じ意味ですが、少しくだけた印象があります。友達同士の会話で軽く話題を変えるときにピッタリの表現です。
Anyhow, what are your plans for this weekend?
「とにかく、今週末の予定は何?」
It was a difficult situation, but anyhow, we managed to solve it.
「難しい状況だったけど、とにかく何とか解決できたんだ」
✓ In any case
「どのような場合でも」というニュアンスで、状況に関わらず同じ結論になることを示します。少しだけフォーマルな印象のある表現です。
In any case, we need to finish this project by Friday.
「とにかく、このプロジェクトを金曜日までに終わらせなきゃいけないんだ」
I might be late, but in any case, don’t start without me.
「遅れるかもしれないけど、とにかく私なしで始めないでね」
会話の転換・話を戻す「とにかく」

✓ Getting back to the point
話が脱線した後に、本題に戻るときに使う表現です。ビジネスシーンでも使える丁寧な表現なので、覚えておくと便利ですよ。
Getting back to the point, what should we do about the budget issue?
「とにかく本題に戻ると、予算の問題についてどうするべきかな?」
✓ To get back on track
特に議論や会議で、話題が逸れた後に軌道修正するときに使います。「話を本筋に戻しましょう」というニュアンスが伝わる便利な表現です。
To get back on track, we were discussing the marketing strategy.
「とにかく話を戻すと、マーケティング戦略について話してたんだよね」
✓ Let’s move on
会話や議題を次に進めるときに使います。シンプルで覚えやすく、さっと使えるフレーズです。
Let’s move on to the next agenda item.
「とにかく次の議題に進みましょうか」
結論を述べる「とにかく」
✓ In conclusion
フォーマルな場面でよく使われる表現で、特にプレゼンテーションや論文などで結論を述べる際に重宝します。締めくくりにぴったりな表現。
In conclusion, our research shows that this method is the most effective.
「とにかく、私たちの研究ではこの方法が最も効果的だということがわかりました」
✓ To sum up
情報をまとめて結論を出すときに使います。ビジネスシーンでよく使われる表現ですが、難しいことをシンプルに伝えたいときにも便利です。
To sum up, we need to increase our budget and hire more staff.
「とにかく、予算を増やしてスタッフをもっと雇う必要があるということだね」
✓ The bottom line is
「結局のところ」という意味で、特にビジネスの文脈で、最も重要な点や最終的な結論を述べるときに使います。要点をズバッと伝えたいときに最適です。
The bottom line is that we can’t afford this project right now.
「とにかく、今このプロジェクトには資金を出せないんだよ」
強調する「とにかく」
✓ Above all
何よりもまず重要なことを強調するときに使います。「これが一番大事!」と伝えたいときの強い味方です。
Above all, we need to ensure the safety of our employees.
「とにかく社員の安全を確保することが何より大切なんだ」
✓ At all costs
「どんな犠牲を払っても」という強い決意を表します。本気度MAXを伝えたいときにピッタリの表現ですよ。
We must finish this project on time, at all costs.
「とにかく、このプロジェクトは何があっても期限通りに終わらせなきゃ」
✓ By all means
「ぜひとも」という強い肯定や同意を表します。相手の提案や依頼に快く応じるときに使うと、好印象を与えられますよ。
“Can I borrow your pen?” “By all means!”
「ペンを借りてもいい?」「とにかくどうぞ!全然OK!」
日本語に訳すと、ちょっとわかりにくいですね。(笑)「ぜひとも」という表現の方が近そうです。
状況に関わらず使う「とにかく」
✓ Regardless
「~に関係なく」という意味で、何があっても変わらない事実を述べるときに使います。断固とした姿勢を示すのに効果的な表現です。
Regardless of the weather, the event will take place.
「とにかく天気に関係なく、イベントは開催するよ」
✓ In spite of everything
「すべてにもかかわらず」という意味で、困難や障害があってもという文脈で使います。逆境を乗り越える強さを表現できるフレーズです。
In spite of everything, she still managed to finish the race.
「とにかくすべての困難を乗り越えて、彼女はレースを完走したんだよ」
✓ No matter what
「何があっても」という強い決意を表します。断固たる決意を示したいときに使うと、迫力が出ますよ。
I will support you, no matter what happens.
「とにかく何があっても、あなたを支えるからね」
ビジネスシーンでの「とにかく」

✓ First and foremost
「まず第一に」という意味で、最も重要な点を強調するときに使います。フォーマルな場面に適していて、説得力のある表現です。
First and foremost, we need to address the customer complaints.
「とにかくまず第一に、顧客からの苦情に対処する必要があるんです」
✓ In essence
「本質的には」という意味で、複雑な話を簡潔にまとめるときに使います。難しい話をシンプルに言い換えるのに役立ちますよ。
In essence, the proposal aims to reduce costs while maintaining quality.
「とにかく本質的には、この提案は品質を維持しながらコストを削減することが狙いなんだ」
✓ For all intents and purposes
「実質的には」「事実上は」という意味で、形式的には異なるかもしれないが実質的には同じであることを述べるときに使います。少し難しいけれど、使いこなせるとかっこいい表現です。
For all intents and purposes, the two contracts are identical.
「とにかく実質的には、この2つの契約は同じものだよ」
日常会話でよく使う「とにかく」フレーズ
✓ Well, anyway
カジュアルな会話での話題転換に使います。少し考えた後に話を進めるニュアンスです。友達との会話でさらっと使えるフレーズです。
Well, anyway, how have you been lately?
「あー、とにかく、最近どう?元気にしてた?)
✓ At any rate
「ともかく」「いずれにせよ」という意味で、詳細は置いておいて結論や要点に進むときに使います。長々と話すのが面倒なときに便利ですよ。
At any rate, we need to leave soon.
「とにかく、もうすぐ出発しないとね」
✓ Just…(感情的な「とにかく」)
感情的な「とにかく」は、ため息と共に「Just…」と言うこともあります。イライラしたときや疲れたときの気持ちを表現するのにピッタリです。
Just… do what you want.
「もう… とにかく好きにして」
I’m just so tired of this situation.
「私はもうとにかくこの状況にうんざりなの」
「とにかく」を使った便利な英語表現
✓ Anyway, as I was saying

「さっき言っていたように」と話を元に戻すときの便利なフレーズです。会話が脱線した後に自然に本題に戻れる魔法の言葉ですよ。
Anyway, as I was saying before we got interrupted…
「とにかく、中断される前に言ってたんだけど…」
✓ Long story short
「長い話を短くすると」という意味で、詳細は省いて要点だけを伝えるときに使います。長々と説明したくないときの救世主的フレーズです。
Long story short, we missed our flight and had to stay an extra day.
「長い話を短くすると、とにかくフライトに乗り遅れて、もう1日滞在することになったんだ」
✓ When all is said and done
「結局のところ」「すべてが終わったとき」という意味で、最終的な結論や結果について述べるときに使います。物事の全体像を見た上での結論を述べるのに最適です。
When all is said and done, the experience was worth it.
「とにかく結局のところ、その経験は価値があったよね」
「とにかく」いろんな表現を使ってみよう!
「とにかく」一つをとっても、英語ではシーンやニュアンスに応じてこれだけ多様な表現があるんですね!状況に合わせて適切なフレーズを選ぶことで、より自然な英語表現ができるようになりますよ。
日常会話では「Anyway」「Anyhow」を中心に使いながら、ビジネスシーンでは「In conclusion」「To sum up」など、フォーマルな表現も取り入れてみましょう。
これらのフレーズを実際の会話の中で使ってみて、英語表現の幅を広げてくださいね。適切な「とにかく」を使いこなせれば、英会話の流暢さがぐっと上がるはず。
友達や同僚に「英語上手になったね!」と言われる日も近いかもしれませんよ!
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